株式の値段はどうして変化するの?

みんなが欲しいと値段が上がる

株式の値動きが激しいことは分かったけれど、株価は何でこんなに変化するんだろう?
株価は金融商品取引所(証券取引所)で取引される値段で決まるということは前に説明したね。だからみんなが欲しいと思う会社の株価は高く、逆に人気のない会社の株価は安くなるんだ。
何が原因で会社の人気が決まるの?
下のグラフを見てごらん。
A社、B社の株価比較
  • 2011年12月末を100として数値化したグラフです
このグラフは、どちらも日常生活に必要な精密機器メーカーの株価の動きだよ。A社は、体になるべく負担をかけない手術用の医療機器を製造し販売しているんだけど、他社には真似できない開発力で、医療現場で使われる製品の種類を増やしつつ、世界各国への販売を進めていったんだ。
なるほど。
一方、B社は2つの柱となる事業で、ひとつは海外の競合他社との開発競争に負けてシェアを失い、もうひとつは他製品の台頭で市場が縮小していったのだけど、新たな成長事業を育てることができなかったんだ。
A社とB社では、大きく差が開いているね。
そのとおり!
時代の変化を上手く取り込んだ会社の方が、将来の成長期待が大きくなるのは当然だね。そのほかにも、他の会社が絶対にできないような画期的な発明をすることや、コスト(支出など)を見直して利益を上げていくことも、会社の人気が出る要因になるんだよ。

POINT 「株価を決める要因」

経済学者ケインズの「美人投票」

英国の経済学者ケインズは、株式投資を「美人投票」にたとえました。当時ロンドンのある新聞で行われた、美人投票の優勝者に対して投票した読者が賞金をもらえるという企画にたとえたものです。これは自分が美しいと思う人を選ぶのではなく、他人の好みを考慮したうえでもっとも多く票が入りそうな人に投票することが勝利の秘訣ということを言い表しています。

理論的な株価の評価

一方で、株価は業績や会社の資産によって合理的に説明できると考えられています。理論的な株価の評価方法にはいろいろありますが、基本的には企業の成長性や純資産をもとに現在あるべき株価を算出して、現在の株価と比較することによって割高・割安を判断しています。
問題は、企業の成長性をどう評価するかという点でしょう。証券会社や運用会社ではアナリストと呼ばれる企業分析の専門家が、企業の財務データや会社訪問による調査で、より正確な企業の実態を評価しようと競い合っています。

まとめ

将来の成長期待が大きいほど会社の人気が上がり、株価も上がる
企業の成長性をどう評価するかが重要

株式投資は企業の将来性を見極めることが大切なんだよ。
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