国内株式議決権行使ガイドライン

当社の議決権行使におけるガイドラインは以下のとおりです。
ただし、当社のお客さまの利益極大化に資することが議決権行使の目的であり、対象企業の状況等を踏まえ、ガイドラインと異なる判断が適切と考えられる場合は別途協議を行い、ガイドライン以外の内容での行使も可能とします。

1. 剰余金処分案等

  • 以下のいずれかの基準に該当する場合を除き、原則賛成する。
    1. (1)配当性向25%未満
      • 但し、自然災害等といった経営陣が管理できない一時的な要因により、当期利益が赤字の場合、財務状況等を勘案して判断する
      • また、事業成長期待が高く、内部留保が望ましい場合は、賛成と判断する場合がある
      • なお、剰余金処分案の決定を取締役会に授権している場合、取締役選任議案に原則反対する(2.取締役の選任 1.数値基準(3)参照)
    2. (2)継続的な過剰配当(配当性向100%以上)
  • なお、以下のいずれかの基準に該当する場合には反対することを検討する
    1. (1)不適切な水準の役員賞与が利益処分案(損失処分案)に含まれている場合
    2. (2)情報開示姿勢に問題がある場合

2. 取締役の選任(補欠取締役および監査等委員でない取締役の選任を含む)

以下のいずれかの基準に該当する場合を除き、原則賛成する

  1. 1.数値基準
    1. (1)営業利益が2期連続で赤字の場合
      但し、過去業績の責任を負わない新任独立社外取締役には賛成することを検討する(独立性は当社基準(下記 3.社外取締役基準(1)注記)を以後用いる)
    2. (2)ROEが3期連続で8%未満の場合
      但し、規制等の構造的要因により8%達成が困難な業界では、業界平均ROE値と比較して判断する
    3. (3)剰余金処分案の決定を取締役会に授権しており、配当性向が25%未満の場合
    4. (4)取締役の人数が21名以上の場合
    5. (5)取締役(社外を除く)を合理的理由かつ詳細な説明なく増員する場合
    6. (6)独立社外取締役の人数が1名以下の場合
    7. (7)社外取締役が減員する場合
      但し、減員後の社外取締役の取締役会割合が減員前の同比率以上となる場合、原則賛成する
    8. (8)監査等委員会設置会社への移行において、移行後の社外取締役数が、移行前の社外取締役と社外監査役の合計人数よりも減少する場合
  2. 2.反社会的行為基準
    1. (1)企業に反社会的行為があり、その責任が重いと判断される取締役が辞任等していない場合
    2. (2)企業に反社会的行為があり、その責任が重いと判断される役職員が取締役に選任される場合
    3. (3)選任される取締役に著しく株主利益を毀損する可能性のある人物が含まれている場合
  3. 3.社外取締役基準(以下のいずれかの基準により、候補者ごとに賛否を判断する)
    1. (1)社外取締役の独立性が保たれていない場合(下記※参照)
    2. (2)社外取締役の取締役会の出席率が75%未満の場合
    3. (3)当該会社を含む社外役員(社外取締役および社外監査役)の兼任社数が5社以上の場合
      • (1)の独立性については以下のいずれかの基準で判断する

        a. 過去10年内に当該会社、子会社、親会社、兄弟会社の業務執行者でないこと

        b. 過去1年内に当該会社の主要取引先(売上、もしくは利益で3%以上)、当該会社を主要取引先とする会社等の業務執行者でないこと。なお、商社等広範な取引先を有する場合、売上、もしくは利益で5%程度まで許容し、かつ会社独自の独立性基準を設け、それに合致していること

        c. 過去1年内に当該会社の取引銀行、幹事証券、監査法人、金銭その他の財産を得ている弁護士事務所、コンサルタント会社等に所属していないこと

        d. 過去1年内に当該会社の主要業務を規制する立場の官庁等の公務員でないこと

        e. 主要株主(持ち株比率10%以上)または上位10位内株主でないこと。会社等ならば、当該企業に所属する業務執行者でないこと。但し、企業価値向上に資する候補者である場合には賛成することも検討する

        f. 過去1年内において、候補者が所属する機関(大学、基金等)に対して寄付が年間1,000万円を超えないこと

        g. a~cまでの近親者(2親等以内の親族)でないこと

        h. 当該企業での累積在任期間が10年超でないこと

        i. a~hに抵触しないものの、候補者が「一般株主と利益相反が生ずるおそれがない」と総合的に判断できない場合

  4. 4.買収防衛策基準
    • 取締役会決議により買収防衛策を導入する、もしくは既に導入している企業の取締役選任議案については、取締役の選任に原則反対する。但し、以下のいずれかの要件を満たす場合賛成する
      1. (1)株主総会で買収防衛策の発動を決議する場合
      2. (2)独立した社外取締役が過半数を占める場合
  5. 5.情報開示基準
    1. (1)情報開示姿勢に問題がある場合
  6. 6.その他
    1. (1)必要であれば、特定候補者の選任に反対することができる

3. 監査役の選任(補欠監査役および監査等委員である取締役の選任を含む)

以下のいずれかの基準に該当する場合を除き、原則賛成する

  1. 1.数値基準
    1. (1)社外監査役の人数が減少する場合
    2. (2)監査役(社外を含む)の人数が合理的理由なく減員する場合
  2. 2.反社会的行為基準
    1. (1)企業に反社会的行為があり、その責任が重いと判断される監査役が辞任等していない場合
    2. (2)企業に反社会的行為があり、その責任が重いと判断される役職員が監査役に選任される場合
    3. (3)選任される監査役に著しく株主利益を毀損する可能性のある人物が含まれている場合
  3. 3.社外監査役基準(以下のいずれかの基準により、候補者ごとに賛否を判断する)
    1. (1)社外監査役の独立性が保たれていない場合(下記※参照)
    2. (2)社外監査役の取締役会、監査役会出席率のいずれかが75%未満の場合
    3. (3)当該会社を含む社外役員(社外取締役および社外監査役)の兼任社数が5社以上の場合
    • (1)の独立性については、社外取締役と同様の基準にて運用
  4. 4.補欠監査役の選任
    1. (1)当該候補者が社内監査役である場合
  5. 5.情報開示基準
    1. (1)情報開示姿勢に問題がある場合
  6. 6.その他
    1. (1)必要であれば、特定個人の選任に反対することができる

4. 定款の変更

以下に従い賛否を判断する。

  1. 1.取締役等に関する基準
    • 取締役数が21名以上となる場合は原則反対する
    • 取締役を合理的理由かつ詳細な説明なく増員する場合、原則反対する
    • 取締役会長とCEOの分離は原則賛成する
    • 執行役員制度、監督と執行の分離には原則賛成する
  2. 2.授権資本枠の変更
    • 原則賛成する
    • 但し、資本政策や業績に対して懸念がある場合、反対することを検討する
    • なお、授権資本枠の具体的拡大事由が不明であり、100%を超える授権資本枠の拡大には、原則反対する
  3. 3.指名委員会等設置会社への移行等
    • 企業統治の改善をもたらすと考えられることから、原則賛成する
  4. 4.監査等委員会設置会社への移行等
    • 企業統治の改善をもたらすと考えられることから、原則賛成する
  5. 5.種類株式の発行等
    • 株主利益の観点からその影響を検討し判断する
    • なお、買収防衛策との関係等、普通株式とは異なる議決権や特別な拒否権、譲度制限等を有する新種株式の創設に対しては原則反対する
  6. 6.取締役等の責任の軽減
    • 株主の利益が損なわれないかどうかを検討し判断する
  7. 7.剰余金の配当等についての権限の取締役会への付与
    • 剰余金配当案を株主総会から取締役会決議に変更する議案には、原則賛成する
    • 但し、剰余金配当案に対する株主提案を排除する定款変更には、原則反対する
  8. 8.取締役の解任要件の変更
    • 取締役の解任要件を強化する議案には、原則反対する
  9. 9.株主総会における決議(特別決議および特殊決議を含む)の定足数・決議要件変更
    • 少数株主利益を損ねる可能性があると考えることから、原則反対する
  10. 10.発行可能株式総数
    • 合理的な理由のない発行可能株式総数の過度な増加には原則反対する
    • また、買収防衛策に係る発行可能株式総数の拡大の場合には原則反対する
  11. 11.上記以外で定款変更であるもの
    • 原則賛成する

5. 取締役・監査役の退職慰労金・弔慰金

  1. 1.以下のいずれかの基準に該当する場合、原則反対する
    • 金額が具体的に開示されていない場合
    • 支給対象者に社外取締役若しくは社外監査役が含まれる場合
    • 金額が具体的に開示されている場合、または金額が具体的に開示されていないが一人当りの金額を推察できる場合で、以下のいずれかの基準に該当する場合
      1. (1)営業利益が2期連続で赤字の場合
      2. (2)ROEが3期連続で8%未満の場合
        但し、規制等の構造的要因により8%達成が困難な業界では、業界平均ROE値と比較して判断する
  2. 2.金額が具体的に開示されている場合、または金額が具体的に開示されていないが一人当りの金額を推察できる場合で、以下のいずれかの基準に該当する場合には反対することを検討する
    1. (1)企業に反社会的行為があった場合で、その責任が重いと判断される取締役・監査役を含む報酬額にかかる議案である場合
    2. (2)金額が社会通念上明らかに多額である場合や、金額が妥当な水準であるかどうかの判断ができない場合
    3. (3)在任期間等から判断して、支給対象として適切性に疑念が生じる場合
  3. 3.退職慰労金・弔慰金制度の廃止
    • 原則賛成する
    • 但し、上記制度廃止に伴う清算金の支給については、金額が具体的に開示されていなく一人当りの金額水準を推察できない場合、反対することを検討する

6. 役員報酬

  1. 1.役員報酬額の改定
    • 原則賛成するが、以下のいずれかの基準に該当する場合は増額改定には原則反対する
      1. (1)取締役・監査役の増員がない場合
      2. (2)業績の改善が認められない場合
      3. (3)当該企業の財務内容が著しく困難な状況にある場合
      4. (4)情報開示姿勢に問題がある場合
      5. (5)反社会的基準に該当する場合(2.取締役の選任 2.参照)
    • なお、退職慰労金の廃止と合わせた役員報酬の改定には、原則賛成する
  2. 2.役員賞与の支給
    • 以下のいずれかの基準に該当する場合を除き、原則賛成する
      1. (1)営業利益が2期連続で赤字の場合
      2. (2)ROEが3期連続で8%未満の場合
        但し、規制等の構造的要因により8%達成が困難な業界では、業界平均ROE値と比較して判断する
      3. (3)情報開示姿勢に問題がある場合
      4. (4)対象者に社外取締役、監査役が含まれる場合
      5. (5)反社会的行為基準に該当する場合(2.取締役の選任 2.参照)
  3. 3.株式報酬
    • 以下のいずれか((1)および(2))に該当する場合を除き、持続的な株主価値向上に資するものとして合理的であれば、原則賛成する
      1. (1)ストックオプション(新株予約権)
        • 発行済株式の1%以上が付与される場合
          但し、資本政策や業績を勘案のうえ、賛成することも可能とする
        • 権利付与対象者が社外取締役、監査役の場合
          なお、業績条件が付与されていない、固定報酬としてストックオプションが社外取締役に付与される場合、賛成することを検討する
        • 未行使分の行使価格引き下げなど権利行使価格を変更する場合
        • 市場価格を下回る権利行使価格に設定する場合
          但し、株式報酬型ストックオプションは除く
        • 権利付与から権利行使までの期間が3年未満、若しくは在任中の場合
        • 買収防衛策の一環として新株予約権の発行が行われると判断される場合
      2. (2)現物型株式報酬(株式交付信託、特定譲渡制限付株式など)
        • 付与対象者が社外取締役、監査役の場合
          なお、業績条件が付与されていない、固定報酬として株式が社外取締役に付与される場合、賛成することを検討する
        • 株式付与から売却までの期間が3年未満、若しくは在任中の場合

7. 会計監査人の選定

原則賛成するものの、以下のいずれかの基準に該当する場合には反対することを検討する

  1. (1)当該企業が会計方針の相違を前提に会計監査法人を変更しようとする場合
  2. (2)指名された会計監査人が当該企業の全株主の利益代表にはなり得ないと判断される場合

8. 組織再編関連(合併、営業譲渡・譲受、株式交換、株式移転、会社分割等)

株主の利益が損なわれないかどうか検討し判断するものの、以下のいずれかの基準に該当する場合には反対することを検討する

  1. (1)買収等における対価の水準が適正でないと判断される場合
  2. (2)判断に必要となる情報開示が行われない場合
  3. (3)買収防衛策の一環として買収等の提案が行われると判断される場合

9. その他会社提案

提案内容に応じ、以下に従い賛否を判断する。

  1. 1.自己株買付枠の設定、自己株式の取得
    • 原則賛成するものの、資本政策や業績に対して懸念がある場合、反対することを検討する
  2. 2.第三者割当増資
    • 株主の利益が損なわれないかどうか検討し判断するものの、以下のいずれかの基準に該当する場合には反対することを検討する
      1. (1)特定の株主の利益(目安:時価の90%未満の価格での発行)となる場合
      2. (2)第三者割当増資により調達された資金の使用目的、第三者割当増資の必要性に関し十分な情報開示が行われない場合
  3. 3.資本減少
    • 株主の利益が損なわれないかどうか検討し判断する
  4. 4.買収防衛策
    • 買収防衛策を導入する場合、もしくは更新する場合には、原則反対する。但し、以下のいずれかの要件を満たす場合賛成する
      1. (1)株主総会で買収防衛策の発動を決議する場合
      2. (2)独立した社外取締役が過半数を占める場合
  5. 5.取締役・監査役の解任
    • 株主の利益が損なわれないかどうか検討し判断する
  6. 6.上記以外で定款変更でないもの
    • 株主の利益が損なわれないかどうか検討し判断する

10. 株主提案

  • 特定の一部の株主の利益となる場合、原則反対する
  • 一般株主の利益やコーポレートガバナンス改善に資すると判断出来る場合、個別精査する
    但し、以下の場合においては原則賛成する
    1. (1)役員報酬額の開示等の場合
    2. (2)取締役会議長と最高経営責任者の分離を促す場合